和銅3(710)年3月に尾張・清州で元明天皇勅願の祈願所として創建された太平寺は、当時は法相宗でした。

 やがて戸田の荘が開かれ、戸田が戸田氏の支配下にあった室町時代の永享5(1433)年、地頭の戸田弾正左衛門尉藤原宗光公により現在の地に移され、曹洞宗となりました。現在の住職は第30世になります。

 

 本 堂(下の写真は内部)
 本 堂(下の写真は内部)

 

 本堂は戸田の荘・荘園領主戸田家の菩提寺として建立されました。

 戸田一族が渥美半島田原の地に移った後、戦国時代には織田信長の家臣で、戸田川の通行を管理した内田三太郎重次卿の帰依を受け、伽藍の整備などがなされました。本尊は観世音菩薩です。

 

  ~観世恩菩薩~

 日本に伝わった大乗仏教において広く信仰、崇拝されています。すべての人をあまねく救済し、

慈悲を施す菩薩です。「観音菩薩」「聖観音」とも呼ばれます。

 

 

 

薬師堂=写真左=に安置されている薬師如来像は、太平寺創建当初の行基菩薩作と伝えられています。建物も戸田で最も古いものです。

 

 

 

 ~薬師如来

インドのサンスクリット語では「医者の長」という意味の名前を持つ仏様です。日本では古くから病気の平癒を願ってたくさんの像が建てられました。手の平に薬壺を持っているのが特徴です。 

 

 秋葉堂は明治初年のころ、地域で火災が多発したため、村内の人々が心を集め、遠州(静岡県)よりお請けした鎮防鎮火の守護を祀っています。

祀られている秋葉三尺坊大権現は格式が高く、戸田村だけでお迎えすることができず、当時、春田、供米田、かの里、富永、榎津、服部の七カ村連判で拝請したそうです。

 

 

 

広玉稲荷をお祀りする稲荷堂です



四季折々の境内


ソテツの花が咲きました

10年に1度くらいしか咲かないと言われます。

この花を見ると、幸運が訪れるとも言われていますね。お立ち寄りの際はぜひ、ご覧ください。

樹齢何百年ともいわれる大きなソテツです。

(2022.7.2)


大賀ハス

<大賀ハスが咲きました>

 ことしも大賀ハスが咲きました。写真の花はきょうが開花したものです。(2021.8.4)

 大賀ハスは、千葉市内の遺跡から見つかった縄文時代のハスの種を、故大賀一郎博士が開花させたものです。2000年の眠りから覚めた花ともいえます。太平寺の大賀ハスは、お寺に縁のある方から頂き、お世話してもらっています。


境内の花木

ノウゼンカツラ

 

 毎年この時期になると、境内で咲き始めます。ことしもたんさんの花が咲きました。夏の花として知られ、橙色の花弁がひときわ目立ちます。

 中国原産のつる性の植物で、日本には平安時代には渡来して栽培されたと云われています。

                  2017.6.28